86歳の知られざる文人 宮入弘光

 

現在 amason  Kindleより12冊刊行。小説・戯曲集「天女と死骸」「私祭・逆光」も長編小説「風蝕」、「敬虔なる怒り」上下2巻、そして83歳になって半世紀構想を抱いてきた大長編小説『夜の子たち」上中下3巻、1350枚に及ぶ作品。「私小説」といえるものは一遍も書いていない、現実的な人間の葛藤を描いても、作者の自己を凝視した瞑想による独自の発想によって、すべての物語は展開している。作家の平林たい子、文芸評論家、劇作家の福田恆存と亡くなるまで交詢を得た。評論では「小林秀雄福田恆存の信頼」、「役者という存在 宮口精二チェーホフ福田恆存の劇世界」の2冊は多くの人々から賞賛の言葉が寄せられた。中でも後者は、作家 小島信夫司馬遼太郎から直接著者に賞賛の葉書が寄せられた。戦後の新劇の歴史を顧みるとき、その舞台を彷彿とさせる欠かせない本である。……これは自画自賛ではなく、一つの事実である。

「小林